2020 年に端を発する出来事により、資金調達プロセスは一変しました。創業者と VC どちらにとっても、今までのプロセスが通じなくなったことは明らかでした。交流イベントやカンファレンスの機会を活用して VC への紹介を成功させることはできなくなりました。たとえ紹介ができたとしても、プロセスのどの段階であれ、見込み投資家と対面で話せるチャンスはほぼありませんでした。
それにもかかわらず、資金調達市場は引き続き活況を呈しています(毎週公開のプレゼン資料関心メトリクスをご覧ください)。対面で会う機会のない環境では、プレゼン資料の重要性が増していることも事実です。こうした状況を受け、弊社は DocSend 資金調達ネットワーク(DFN)を構築することにしました。DFN は創業者のための新しい資本調達手段であり、VC にとっては新しいディールフローのソースとなります。DFN は最高クラスの創業者と、取引を主導できるトップレベルの VC リストを結びつけます。
DocSend 資金調達ネットワークのしくみ
DFN は、受け取ったすべてのプレゼン資料を、プレゼン資料アナライザーを使って調査することで機能します。このアナライザーは、10 万件を超えるプレゼン資料と何百万もの資金調達データ ポイントとのやり取りから、長年にわたって集約されたアクティビティに基づいています。これらのインサイトを使用してスタートアップ企業の成功指標を特定し、そこから顔合わせのミーティング、最終的には条件規定書(タームシート)の策定につなげます。
すべてのデータを吟味し、弊社が調査を通じて特定した、成功するプレゼン資料に不可欠な 11 種類の基準に分類しました。最高品質のプレゼン資料には、DFN への参加が認められます。
一方、プレゼン資料アナライザーには他の目的もあります。プレゼン資料のスクリーニング検査から、無意識の偏見を取り除くことです。弊社の基準には、地理やチームの構成メンバーに関する情報は一切含まれません。素晴らしいアイデアやうまく作られたプレゼン資料に、他の余計な説明は不要であると考えています。
「歴史を見れば、ベンチャー キャピタルとスタートアップ企業の世界に地理的な不平等や構成メンバーの不平等が存在することは明らかです。この課題に、オンラインの事業運営という新しい手法を組み合わせ、スタートアップ企業の資金調達に新しいアプローチを採り入れるときが来ました。」DocSend の CEO であるラス・ヘドルストンはこのように述べています。「DocSend 資金調達ネットワークは、十分な人脈を築けていない創業者のチャンスを広げ、VC にとっては有望株を発見するための新しい道を作るように設計されています。DFN は、DFN がなければ巡り合うことがなかった創業者と VC を結びつけるものであり、有望な企業と熱心な投資家という基本を重視しています。」
DFN に参加するための条件は何ですか?
DFN は現在、プレシード、シード、およびシリーズ A 資金調達ラウンドで利用することができます。
創業者は、会社のプレゼン資料をプレゼン資料アナライザーに送信(またはこちらにメールで送信)して、DFN に参加できます。
プレゼン資料アナライザーによって決められた基準と絞り込みの条件を満たしていると認められたプレゼン資料は、弊社の VC 向けニュースレターで紹介されます。このニュースレターを見て、投資家は創業者とのコネクションをリクエストできます。VC 側が興味を持った場合、創業者はメール経由でコンタクトをとることができます。
「DocSend はこの新しいサービスを実現するために情熱を傾けてきました。調査部門が総力をあげて取り組み、無意識の偏見を持たずに高品質なプレゼン資料をスクリーニングする、他にはないデータ主導のアプローチを構築しました。」DocSend のマーケティング担当 VP であるアレックス・プーロスはこのように述べています。「私たちの目標は、VC にとって有意義な新しいディールフローを明らかにすること、そして、優れたアイデアを持っているにもかかわらず過小評価されている、または現在のチャンネルでは適切な投資家の目に留まるための手頃な手段がない創業者を支援することです。」
資金調達ネットワークに対する評価
弊社はすでに 2,000 件以上のプレゼン資料を分析し、数百人もの有望な創業者を VC に紹介しています。創業者と VC の双方が、この新しいつながり方に価値を見出しています。
DFN に対する VC の関心
「ソーシャル ディスタンスの確保が求められるようになったことで、イベントやカンファレンスで創業者と出会う機会は失われてしまいました。当然の帰結として、価値のある取引も見えにくくなりました。」Streamlined Ventures 創業者兼ゼネラル パートナー、ウーラス・ナイク氏はこのように述べています。「実はこれは決まりきったパターンを打ち破り、選択肢を広げるチャンスとなります。そして現在、これは単なる良い考えというだけでなく、必要不可欠な考え方だと思います。DocSend 資金調達ネットワークによって、世界中の創業者とつながることができ、より多様な企業と価値ある投資機会が生まれています。」
DFN を通じた創業者の成功
「資本調達を目指している場合、VC とすでに関係を築いていたり、VC への紹介があったりすると有利です。DocSend 資金調達ネットワークは、自分のチーム、自分のビジネス モデル、自分の製品という正当な理由を基に現状を打破し、注目を集めるためのまったく新しい方法です。」と、Peer Collective の創業者であるティム・デズモンド氏は述べています。
DocSend 資金調達ネットワークには現在、Cowboy Ventures、Uncork Capital、LHV、500 Startups を含む 70 社以上の VC ファンドが参加しています。参加を希望している VC の順番待ちリストもあります(DFN への参加をご希望の VC の場合、こちらからメールでお問い合わせください)。