ピッチ資料に対する投資家のエンゲージメントを把握
プレゼン資料のエンゲージメントを積極的に追跡し、そのインサイトを利用してプレゼン資料を最適化して、投資家とのコミュニケーションに優先順位を付けるための方法を紹介します。
投資家向けピッチ資料に必要なものとは
説得力のあるピッチ資料を構成するためのノウハウは、資金調達を成功させるために極めて重要です。資金調達の状況がますます競争が激化する中で、2023 年のプレシード レポートのデータによると、送られてきたピッチ資料に多忙な VC がすべて目を通す時間はさらに少なくなっていることが示されています。つまり、創業者は、騒々しく混み合った市場の中でも投資家の注目を集められるような、魅力的な資料を作成する必要に迫られています。スタートアップ企業の創業者は製品の準備状況を早期に明らかにすることで、自社を競争優位な立場に置く必要があります。ピッチ資料はそれぞれまったく異なるものですが、成功を収めるスタートアップ企業のピッチ資料では例外なく、明快で説得力のあるストーリーに内容がまとめ上げられていることがわかりました。
DocSend のピッチ資料アナライザー ツールを使用すると、ピッチ資料の構成を正確に確認できます。また、無料のピッチ資料テンプレートをダウンロードすれば、数分でピッチ資料を作成できます。
ピッチ資料に対する投資家の閲覧状況を追跡
説得力のある、よく整理されたピッチ資料のプレゼンテーションが完成しました。DocSend のピッチ資料アナライザー ツールを適用して、すばらしい結果が得られました。ここまできたら、ピッチ資料を投資家に提供することができます。投資家を対象にピッチ資料を提供することは決して容易ではありません。しかし、あなたのスタートアップ企業のピッチ資料に対する投資家の閲覧状況を正確に可視化できれば、内容の改善や明確化、背景情報の追加が必要な部分を正確に把握できます。
ピッチ資料に対する投資家の閲覧状況を積極的に追跡しなければ、資金調達を成功に導くことはできません。資金調達の過程では、否定的な回答やさらに悪いあいまいな回答を多くもらうことが一般的で、悔しい思いをするでしょう。資金調達期間の大半を予測のつかない回答を待ちながら過ごすのを避けたければ、DocSend を使用してピッチ資料を送付してください。
DocSendの詳細分析機能を使用することで、VC によるピッチ資料の閲覧状況を正確に把握でき、実際に関心を寄せている投資家を特定して、よりインパクトのあるフォローアップの会話を持つことができます。各ページについて、誰が見たのか、見た時間、見た回数がすぐにわかります。また、ピッチ資料が他の誰かに転送されたかどうかも確認できます。投資家の閲覧状況を積極的に追跡することで知見を得られます。これを活用して投資家が求める情報が的確に盛り込まれるようピッチ資料を見直し、資金調達の可能性を高めてください。
DocSend を使用して投資家の閲覧状況を追跡し、最大限に説得力のあるピッチ資料を作成する方法を見ていきましょう。
ステップ 1:スタートアップ企業のピッチ資料をそのまま DocSend にアップロードする
ピッチ資料の下書きがどの段階であっても、まずは、DocSend にアップロードします。または、すぐに使い始められるピッチ資料テンプレートをダウンロードすれば、大幅に時間を節約できます。
ピッチ資料をアップロードしたら、ドキュメントの名前やその他の属性を必要に応じて調整して、提供できる状態にします。
ステップ 2:ピッチ資料を DocSend のリンクとして送付する
数十の投資家にスタートアップ企業のピッチ資料を送付する場合、投資家の閲覧状況を正しく追跡できるように、投資家ごとに異なる DocSend リンクを使用することをおすすめします。これを簡単に実行するために、ピッチ資料を送付する Gmail または Outlook に DocSend プラグインをインストールします。リンクを別にすることで、投資家ごとに閲覧状況とアクティビティをモニタリングでき、アクセス可否を切り替えられます。
DocSend でピッチ資料へのリンクを作成する際には、適切なアカウント名(この場合は資料の送付先企業名)を指定してください。必要に応じて、セキュリティ パラメーターの配列から選択します。選択したセキュリティ パラメーターは、リンクごとにピッチ資料に適用されます。たとえば、各リンクにアクセス制限、パスワード保護、またはリンクの有効期限を設定できます。さらに一部の投資家に対して閲覧確認を要求し、他の投資家に対してはダウンロードを有効または無効にすることもできます。

プロのヒント:投資家の閲覧状況を追跡する場合、ピッチ資料へのリンクを作成するときにダウンロード オプションを無効化しておくことをおすすめします。投資家からダウンロード オプションの有効化を求められたら、いつでもこの機能を有効化して、その投資家だけにリンクからのダウンロードを許可できます。
ステップ 3:他のユーザーをゲスト管理者として招待する
[ユーザー設定]タブをクリックして[ユーザーを追加]を選択することで、アドバイザーなど他のユーザーをゲスト管理者として招待できます。招待されたユーザーには、必要な統計情報や資料へのアクセス権が自動的に付与されます。アクセス権の付与や改訂版を要約したメールの送付を都度行う必要はありません。
ユーザーを削除する必要が生じたら、こちらをクリックして、ゲスト管理者を削除する方法(と必要に応じて再有効化する方法)をご覧ください。
ステップ 4:分析結果を利用して投資家向けピッチ資料を最適化する
作成したリンクを使ってピッチ資料を送付すると、ピッチ資料に関心を示している投資家や VC 企業と、ピッチ資料の中で彼らが最も多くの時間を費やしている部分を確認できます。DocSend で追跡できる内容と、そのインサイトを適用して投資家とのコミュニケーションに優先度をつける方法をご紹介します。
本当にコンテンツに関心を示しているのはどの投資家か
資金調達中に、新しい投資家が予期せず会話に参加することがあります。共有したコンテンツを本当に時間をかけて閲覧している人を知ることは、戦略的に投資家をフォローアップするうえで欠かせません。
プロによるヒント:「閲覧前にメール アドレスを必須とする」機能を有効にすることで、コンテンツの共有先を確認できます。
どれだけの時間をコンテンツの閲覧に費やしているか
投資家がコンテンツの閲覧に費やした時間を分析すれば、関心度を見極めるための優れた指標が得られます。この関心度データを使用して、資金調達の過程で投資家に働きかける際の優先順位を決めることができます。何度もピッチ資料にアクセスして同僚と共有している投資家は、資料を開くこともしない投資家よりもはるかに高い関心を持っていると思われます。
どのページが最も長い時間閲覧されているか
ページあたりの閲覧時間を測定することで、投資家が時間を費やす場所や優先順位を、明確に把握できます。このインサイトは、ビジネス モデルのスライドを注意深く見ている VC との 2 度目の会話の準備など、さまざまな方法で利用できます。
動画を(繰り返し)見ているのは誰か
説得力のある動画資料を作成すると、短時間で効果的に投資家の注目を集めることができます。Dropbox Capture との連携により、ほんの数回のクリックで、動画を録画してアップロードできます。動画資料を投資家に送付したら、DocSend の動画分析機能を使用して動画を最適化してください。次の項目を追跡できます。
アクセスごとの再生時間
アクセスごとの再生率
アクセス中の再生操作に関する詳細情報(一時停止、巻き戻し、スキップしたセクションなど)
動画ファイルへのアクセス数
ユーザーが視聴した動画の平均再生率
ユーザーの位置情報に関するインサイトが得られるアクセス マップ
また同じ動画の各バージョンの集計閲覧統計を表示して、最も視聴をやめがちなポイントを確認することもできます。このインテリジェンスを利用して、受け入れにくい部分を排除し、さらに短時間で投資家の注意を引き付けるより高品質な動画を共有することができます。
ピッチ資料に関する投資家の閲覧状況を追跡することで得られたデータにはさまざまな用途があります。投資家が資料の閲覧をやめる場所、他より費やす時間が多い部分、少ない部分を確認することで、将来のラウンドに向けて資料を最適化してください。ピッチ資料テンプレートを使用すると、このような部分について、定量的な裏付けのあるピッチ資料作成のベスト プラクティスと照合できます。
ステップ 5:DocSend を使用して履歴を管理する
ピッチ資料の変更を決めたら、DocSend で直接簡単に更新できます。すでに送付したリンクもすべて自動的に更新されます。投資家向け資料の改訂版を添付したお詫びのメールを送信する必要はありません。
その後、リアルタイムで定量化可能な指標にアクセスして、資料の改訂版とこれまでの版の優劣を比較できます。
資料の元の版を見た投資家を特定できるので、フォローアップ プロセスを進める際の参考にしてください。ピッチ資料の閲覧状況は投資家の関心度合いの尺度になります。このデータを使用して投資家に働きかける際の優先順位を決めてください。
ステップ 6:否定的な回答をした投資家からのアクセスを無効にする
スタートアップ企業の創業者なら誰もが、投資家から肯定的な回答をもらうことよりも否定的な回答をもらうことのほうが多いと言うでしょう。ベンチャー キャピタリストから否定的な回答をもらったら、送付したリンクを無効にするだけで済みます。他のリンクの機能が制限されることはありません。無効になったリンクを受け取っていた投資家だけがピッチ資料にアクセスできなくなります。
リンクを無効にするには、リンク設定の近くにあるトグル スイッチをクリックしてください。受信者全員の閲覧権限が直ちに削除されます。リンク設定にアクセスしてリンクを削除することもできます。この場合、関連する来訪者データがすべて削除されます。リンクを削除すると閲覧データが削除されて取得ができなくなるため、可能な限りコンテンツを削除するのではなく無効にすることをおすすめします。スタートアップ企業のピッチ資料への共有リンクが指定した期間後に失効するように設定しておくこともできます。
ステップ 7:DocSend データ ルームを使用して投資家の関心に応える
投資家とミーティングをして追加情報を求められたら、データ ルームを作成し、関連するアセットをすべてアップロードしてください。関連するアセットには、スプレッドシート、ウェブ リンク、追加の資料、共有が必要な他のファイルなどが考えられます。投資家の好みに合わせた閲覧が可能になるよう、データ ルームをその投資家に合わせてカスタマイズできます。
関心が薄れてしまったら、DocSend リンクの場合と同様、データ ルームへのアクセスを無効にするだけで済みます。関心が投資ラウンドの成功につながったら、これまでの努力が報いられたと考えましょう。
複数の異なる投資家や VC が関心を示した場合は、作成したデータ ルームをコピーできます。関心を寄せている VC 企業ごとに独自のデータ ルームを作成しておけば、進展がない投資家からのアクセスを制限できます。さらに、各 VC 企業に提供するコンテンツをパーソナライズすることも可能になります。特定のドキュメントや情報の提供を求められた場合に役に立ちます。
これらのヒントを活用して説得力のあるピッチ資料を自力で作成するか、ダウンロード可能なすぐ使えるピッチ資料テンプレートから直接コピーして貼り付けてください。DocSend アカウントをお持ちでない場合は、ぜひ今すぐ無料トライアルにご登録ください。